こんにちは。
今日は、秋らしい天気で過ごしやすいですね
今日は、ピロリ菌の検査方法で最も汎用されている「尿素呼気試験」「UBT:urea breath test」について書いてみたいと思います。
この方法は、前回お話しした「便中抗原法」とともに、非侵襲的な検査法の代表です。
この検査の原理は、、、
13Cで標識した尿素を内服し、胃内にピロリ菌が存在する場合には、そのウレアーゼ活性によって標識した尿素が標識二酸化炭素(13CO2)とアンモニアに分解されます。この13CO2が消化管から血中に入り、呼気中に排泄されます。この呼気中の二酸化炭素に含まれる13Cの増加率を測定するのがこの尿素呼気法です。
何やら難しいことを書いてしまいましたが、息を二回吐くだけでこの検査は終了しますので、簡便でエレガントな方法です。
正確には、空腹で来院して頂き
①呼気バッグに呼気を採取(袋を膨らませる)
②錠剤を1錠のむ(前述した13Cで標識した尿素です。もちろん味はほとんどしません。)
③30分後に、もう一回呼気を採取
以上、これで終わりです。
この方法は
感度:97.7~100%
特異度:97.9~100%
で大変精度の高い検査でもあります。ピロリ菌除菌後の効果判定にもよく用いられ、信頼性が高いといわれております。
実は当院にも、この検査を受けにかなり遠方から(静岡県や群馬県など)来院される方がいらっしゃいます。
大変信頼度が高い検査ですし、なにより簡便な検査ですのでとてもお勧めです。
皆さんもピロリ菌のチェックは必ずしてくださいね