ピロリ菌検査
ピロリ菌の検査と除菌を積極的に実施しております。
当院ではピロリ菌の「保険診療」と「自費診療」、どちらも受け付けております。
自費診療でのピロリ菌チェックをご希望の方は、来院前にお電話をお願いいたします。
呼気検査は8時間前からの絶食(水の飲水のみ可)が必要となります。
◎目次
・胃カメラはやりたくないけど、ピロリ菌のチェックはしてみたい|ピロリ菌の自費診療について
・ピロリ菌について(胃ガンとの関連性)
1)ピロリ菌とは
2)こんな症状があったら検査をおすすめします
・ピロリ菌の検査方法~当院が呼気法を採用している理由~
・ピロリ菌の自費診療の料金
・胃がんリスク検診について
胃カメラはやりたくないけど、ピロリ菌のチェックはしてみたい|ピロリ菌の自費診療について
ピロリ菌の検査や除菌は、まず胃内視鏡検査(胃カメラ)を受け、その所見で「胃潰瘍」・「十二指腸潰瘍」や「慢性胃炎」を認めた場合に、保険診療が適応となります。そのため、胃カメラなしでのピロリ菌に対する保険診療は認められておりません。
一方で、胃カメラはしたくないけれども、ピロリ菌の検査や治療を受けたいという多くのご要望があります。そこで、当院では保険適用とならない方を対象に自費診療によるピロリ菌検査・除菌を行っております。
この自費診療による検査は、江東区だけではなく、墨田区・江戸川区など近隣の区や、東京都以外の千葉県・茨城県・群馬県・静岡県などの遠方から受診される方も多く、好評を頂いております。
《注意点》
会社健診などでピロリ菌の 血中抗体 が陽性なったなどの理由で、当院で 自費の除菌 を希望される場合、いきなり除菌の内服薬を処方することはできません。下記の注意点をよくお読みの上、お越しください。
①「現時点で本当にピロリ菌に感染しているか否か」の診断をするため、まずは 自費のUBT(尿素呼気法)を受けて頂きます。
②UBT陽性となり、「現時点でピロリ菌に感染していることが確定」したら、除菌治療を開始します。
上記のように①→②と進みますのでご了承ください。
また、ピロリ菌の自費チェック(自費UBT)を受けたい場合は必ず以下の状態でご来院ください。この検査は予約不要です。午前なら11:30まで、午後なら17:30までの来院をお願いします。
●8時間以上空腹、水のみOK
●以下の薬剤・食品を2週間以上中止していること
・PPI(ネキシウム・タケキャブ・タケプロン・パリエット・オメプラゾールなど)
・抗生剤
・LG21のヨーグルト
不明な点等ございましたら当院にお電話をお願いします。
ピロリ菌について
1.ピロリ菌とは
最近までの研究で、胃潰瘍(いかいよう)・十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)・慢性胃炎の主な要因はピロリ菌であることが分かっています。日本国内でのピロリ菌感染者は、人口の約35%と以前と比べて低下傾向ではありますが、感染人口は依然として多い疾患です。
また近年、ピロリ菌と胃がんの関連性が話題となっています。1994年にWHO(世界保健機構)は、ピロリ菌は「確実な発がん因子」と認定しました。これは、タバコやアスベストと同じ分類に入ります。
胃がんとピロリ菌の関係性を示す多くの研究がありますが、10年間の追跡調査を行った結果、ピロリ菌陽性者の2.9%に胃がんが発見された一方で、陰性者にがんは見られなかったという研究もあります。
さらに、より詳細な研究で、このピロリ菌が作る発ガン物質の型を調べると、ピロリ菌の種類によってその毒素に強弱があるのではないか、という結果が出てきました。日本人や東洋人は、西洋人に比べて胃がんが多いのは有名な話ですが、これはピロリ菌の毒素の強弱が関係していると考えられるようになってきています。
現在までに分かっていることは、
・日本では、胃がんの原因のほとんどがピロリ菌感染であり、ピロリ菌未感染者の胃がんのリスクは極めて低い
・ピロリ菌感染の有無と胃粘膜萎縮の程度により胃がんのリスクは大きく異なる。そのためピロリ菌の感染検査を早い時期に受けることが望ましい
・除菌により胃がんのリスクは低下する。感染早期の除菌ほど胃がん予防効果は大きい
・「日本人のピロリ菌は悪性度が高い」可能性がある
となります。
早いうちに、ピロリ菌の有無を調べ、除菌をしておきましょう。
2.こんな症状があったら検査をおすすめします
- 家族にピロリ菌陽性の人がいた場合
- 胃や十二指腸潰瘍を患ったことのある方
- 胃痛・心窩部痛を繰り返している方
上記のような方は、胃カメラとセットで検査(健康保険適用)を受けることが出来ます。その他、胃ガン家系で心配な場合、普段からなんとなく胃腸の調子が悪い方なども一度ご相談ください。
ピロリ菌の検査方法~当院が呼気法を採用している理由~
当院が 尿素呼気法(UBT)/ 呼気テスト を採用している理由
検査方法として一般的なのが、血中抗体検査です。血液中にピロリ菌の抗体が含まれているかどうかを調べるものです。しかし、この検査の精度は決して高くはないので、もし感染していても抗体陰性と判断されることもあります(偽陰性)。
当院ではピロリ菌の存在診断に尿素呼気法を採用しています。この方法は、ピロリ菌が持つ尿素分解作用を利用して菌の有無を調べる検査であり、呼気を2回採取するだけで終了する簡便な方法です。
小さな錠剤を1錠飲み、息を2回吐くだけで、血液や尿の採取が不要なので、最もエレガントでさらに精度の高い方法といえます。もちろん必要であれば、「便中抗原法」「血中抗体法」での検査も可能です。気軽に医師までご相談ください。
これらの検査で、ピロリ菌が陽性であった場合、引き続き「除菌治療」を受けて頂きます。除菌治療は、4種類の薬を7日間内服するだけで終了します。飲み方のコツなども丁寧に説明致しますのでご安心ください。
ピロリ菌の自費診療の料金
ピロリ菌の自費診療で、下記の診療ができます。
・存在診断(尿素呼気法)
・1次除菌
・2次除菌
尿素呼気法 | 6,000円(税込) |
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1次除菌 | 5,500円(税込) ※お薬代は別途(6000円程度)かかります |
2次除菌 | 5,500円(税込) ※お薬代は別途(6000円程度)かかります |
胃がんリスク検診について
平成29年度に、胃がんリスク検診(ABC検診)が江東区の区民検診のひとつとして始まりました。
「胃がんリスク検診」とは、血液検査でピロリ菌の有無とペプシノーゲンという物質の濃度を測定し「胃がんになるリスク」を調べる検査です。
「胃がんリスク検診」には他にも、「胃がんリスク層別化検査」「ABC検診」「ABC分類」「胃がんリスク分類」と色々な呼称がありますが、すべて同一の検査です。
もしこの検査でピロリ菌感染の疑いがあった場合、引き続き当院で2次検査として胃カメラを受けて頂くこともできます。