「ピロリ菌の感染」が疑われたら読むページ
~東京都以外にお住まいの方へ~
東京ピロリ菌研究所②
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●当院のピロリ菌の診断についての考え方~東京都江東区近隣にお住まいの方へ~|東京ピロリ菌研究所①
●「ピロリ菌の感染」が疑われたら読むページ~東京都以外にお住まいの方へ~|東京ピロリ菌研究所②
はじめに
このページは、
会社健診や市区町村の健診で、ピロリ菌の血中抗体が陽性になり、ピロリ菌の感染が疑われた方が読むページです。
胃がんリスク層別化検査(別名「胃がんリスク検診」「ABC検診」)でB群・C群・D群であった人も同様です。
また
●家族にピロリ菌陽性の人がいた場合
●胃や十二指腸潰瘍を患ったことのある方
●胃痛・心窩部痛を繰り返している方
も対象になります。
◎目次
1.まずやるべきこと
・現在の感染を確定させる
2.当院が一番おすすめするのは
3.とはいっても
4.まとめ
1.まずやるべきこと
現在の感染を確定させる
ピロリ菌の感染が疑われた方は、「現在ピロリ菌に感染していることを確定」する必要があります。
検査の特性上、血中抗体法で陽性であった場合には、感度・特異度があまり高くないので、「疑陽性」であることがしばしばあります。
また、過去のピロリ菌への感染歴を反映して血中抗体陽性となる場合(既感染)もあります。
たまに、いきなり除菌治療をしてくれ、とお願いされるケースもありますが、除菌治療(4種類の薬を7日間内服する)にも一定のリスクがありますのでそれは出来ません。
当院でも必ず、「現在ピロリ菌に感染していることを確定」させてから次のステップへ移ります。
2.当研究所が一番おすすめするのは
「現在ピロリ菌に感染していることを確定」させるために、当研究所が一番おすすめする方法は、
①胃カメラ(保険診療)+尿素呼気法(UBT)(保険診療)
②胃カメラ(保険診療)+尿素呼気法(UBT)(保険診療)+便中抗原法(保険診療)
のどちらかになります。②の便中抗原法を行うか否かは、担当医の判断になります。
このやり方が優れているのは
・保険診療(3割負担 もしくはそれ以下の負担割合)であること
・除菌治療前に「胃がん」や「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」があることを除外できること
・胃カメラ中の視診で、「ピロリ菌感染の可能性」や「胃粘膜の萎縮程度」についてある程度判断できること
です。
●胃カメラ⇒尿素呼気法でピロリ菌の感染を確定⇒除菌治療⇒尿素呼気法で効果判定
と診療が進むことは、消化器内科での標準治療でまさに王道のやり方ですので、当院での一番おすすめのやり方です。
胃カメラを受けることに対して、「まったく問題ない」「さほど抵抗感はない」方々は、近隣で消化器内科や内視鏡内科を探してみてください。
・胃カメラが上手な施設の見つけ方はコチラ
・胃カメラをうけるときのコツはコチラ
3.とはいっても
他人の噂や、過去のトラウマから、「胃カメラをうけるのは絶対嫌」「死んでも受けたくない」という方が一定数おられます。
また、頻回に通院できない方や、近隣に信頼できる消化器内科がない、という方もいます。
そんな方のために、自費でのピロリ菌検査を提供しております。
③「尿素呼気法」「当院に来院」(税込6000円)→詳細はコチラ(ページ下部 3.以降)
④「便中抗原法」「郵送検査」「自宅で検査」(税込3500円)→詳細はコチラ
の2通りです。
現行の日本の医療制度はこの点に関しては少し複雑で、
「保険診療でピロリ菌の診療を行う場合、まず胃カメラを先行して行い、その後半年以内にピロリ菌診療を行うこと」
というルールがあります。このため上記③④はいずれも保険診療の対象外(自費診療)となります。
検査の精度は、
別ページにもある通り、③の尿素呼気法はかなり精度の高い検査で、しかも、検体(呼気)を迅速に当日中に扱うことができるので検体の劣化の心配がほとんどありません。
一方、④の便中抗原法は、検体を郵送するので若干の検体劣化の不安があります。しかしながら、遠隔地にお住まいの方や複数回の通院が困難な方に対してはとても便利な方法と思われます。
4.まとめ
「ピロリ菌の感染が疑われた方」が次にどうするべきかを解説しました。
標準治療は
●胃カメラ⇒尿素呼気法でピロリ菌の感染を確定⇒除菌治療⇒尿素呼気法で効果判定
と進むべきですが、場合により、自費検査を選ぶオプションもあります。
是非、正しい知識を集め、適切な医療を受けてください。